化学は元素記号を覚えなければならないなど、子どもにとって学習するには酷な部分が多いです。よほど相性が良かったり意欲の高い子どものでない限り、途中で嫌気がさしてしまう可能性があります。さら実験など、充実した学習環境を用意するのは中々に難しいです。そんな化学を楽しく学習できるアクティビティゲームをご紹介します。その名前をアトミックモンスター略して「アトモン」といい、元素をモンスターに見立てたカードゲームタイプです。ゲーム機もスマートフォンも使用せず、2人以上いれば自宅で簡単に実践できます。

アトモンには基本パックがあり、酸素や鉄といった基本的な原子が含まれています。そしてそれらを合体させていくと、新しいモンスターが完成します。分子を合体モンスター、化学式をその条件に見立てることで、堅苦しい勉強スタイルではなくよくあるカードゲームの形になっています。モンスターはそれぞれの実際の特性をモチーフにしてあるため、イメージとしてどのようなものかを把握するにも役立つでしょう。

基本の遊び方は2人がそれぞれ8枚の手札を持ち、それを0枚にした方が勝ちというルールです。最初に出せるのは原子のみで、相手はそこから新しく合成させられる分子モンスターを考えていきます。そして合成させられなくなったら、最後にカードを出した側がまた一から出せるという有利な状況になります。そうして相手がそれ以上新しく合成できないようにする戦略性があります。さらに複数回プレイすることを想定して、ポイントを貯めていく形になっています。そのポイントは出されたカードの原子量の合計という、化学に欠かせない要素です。

そしてもうひとつのプレイ方法として、神経衰弱ルールがあります。原子のみを伏せた状態で場に並べておいて、それをお互いにめくっていきます。トランプの神経衰弱と違う部分は、ペアではなく分子を作る組み合わせを揃えていく点です。したがって2枚以上のカードをめくることも十分にあります。原子量の多い酢酸を作るためには、実に8枚のカードが必要なこともあるため、高い記憶力を発揮しなければなりません。そうして合成しても成功しても相手の側に移り、最終的に自分の作ったモンスターの原子量の合計が多かった方の勝ちです。 そんなアトモンには拡張パックが用意されていて、基本パックに組み合わせることで遊びの幅が広げられます。もちろん原子・分子の種類も増えるので、学習の範囲も広くなります。